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茶道の裂地とは?柄や種類についてご紹介します

何年か前に、百貨店の京都展で売っていた布地を買って、
家で古帛紗を縫ってみたことがあります。

思っていたより上手にできたのがうれしくて、早速お稽古に
もって行くと、先生から名物裂ではないので四ヶ伝以上の
お点前にはふさわしくないですよ、といわれました。

なので小習や花月の時に、時々自作の古帛紗を使うようにしています。
裂地の種類はたくさんあって、仕覆の拝見のときにもただ先生に尋ね
ないと答えられないのが情けないですが、そんな裂地について調べて
みました。

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 名物裂とは何か

茶道では裂地はお茶入やお茶碗の仕覆としてや、表千家では
出服紗、裏千家では古帛紗にも使われています。

色鮮やかで、様々な文様で織られた裂地は、鎌倉から江戸時代
にかけて、中国を始め、ポルトガル、スペイン、オランダ、
インド、東南アジアとの貿易によって日本にもたらされたものです

外国から渡ってきた貴重な裂地は、陣羽織や太刀袋、能装束、高僧
の袈裟や掛け軸の表装として使われていました。

その中でも、名物裂と呼ばれる裂地の多くは室町時代から江戸初期
にかけて渡ってきたもので、室町中期頃の唐物を尊重し、唐物茶入の
仕覆としてふさわしい裂地を使うようになったことがその始まりの
ようです。

ただ、このころはまだ名物裂のきちんとした分類はされておらず、
江戸時代の大名茶人、松江藩主・松平不味公が編纂した「古今名物類聚」
の中の「名物切之部」が名物裂の分類が見える記録だと言われています。

裂地の種類はどんなものがある

裂地にはいくつかの種類があります。
代表的な裂地を見てみましょう。

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●緞子
緞子は先染めした糸を用いて、経(たて)糸と緯(よこ)糸の色
を変えて文様を織り出した、光沢のある渋い色合いの裂地です。
日本には明から伝わったとされ、名物裂として珍重されました。

名物裂、五種緞子には「白極緞子」「正法寺緞子」「本能寺緞子」
「宗薫緞子」「下妻緞子」があります。

●金襴
金襴は、金箔を巻きつけた糸や金箔を織り込んで文様を織り出した
華麗で豪華な布地のことです。 室町時代頃に中国から伝来したと
言われており、後に国産でも織られるようになりました。

●間道
縞、格子縞、横縞、絣などの交織の裂地です。
漢東・漢渡・広東・広重などの宇をあてることもあります。

●紹巴(しょうは)
経糸・緯糸に強い撚りをかけて織ったやわらかく手触りの
いい裂地です。
紹巴の古帛紗は扱いやすいので1枚持っていると便利です。

●モール
金襴とは違い、絹糸を芯にして細い金線を巻きつけたモール糸
で織られた布地です。
インドのムガール帝国、ペルシャから渡ってきたものといわ
れています。

●錦
錦とは複数の色糸で文様を織り出した布地で、日本でも飛鳥時代
から奈良時代には、すでに織られていたといいます。
名物裂の中に見られる錦は、国産のものではなく、外国製のものです。

●風通
表と裏、地と文様とが別々に組織されている二重織の布のこと。
風通の名前の由来は、二色の色変わりの間にできる袋状の空隙に
風を通すことから、この名がついたといわれています。

風通は糸の色を区別して織ることから、文様が明確に現れるのが特徴です。

文様あれこれ

名物裂の模様にはたくさんの図柄があります。
植物文、人物文、動物文、吉祥文、天象文、自然文、幾何学文
があり、それぞれに何種類もの柄がありますので、とても覚え
切れませんね。

植物文・・梅、笹・牡丹、桐、桔梗、その他名前が不明の花の柄など多数。

人物文・・馬や山羊に載った異国の人物や唐人を描いた模様。茶入の仕覆にはあまり見られない

動物文・・兎、鹿、羊、馬、虎、鳥、魚など。

吉祥文・・宝尽くし、鳳凰、鶴、龍、麒麟などがあり、お祝い事のときに使うとよい。

天象文・・雲、星、太陽、月を図案化したもの。

自然文・・海、川、湖、沼、池など、水を図案化したもの。
流水文、波文など。

幾何学文・正方形、円、三角形、ひし形、などからなる模様。
石畳、鱗、七宝、亀甲など。

茶の湯の裂地

茶道では名物裂をよく目にします。
茶入の仕覆、茶碗や茶杓の仕覆、そして古帛紗や出服紗です。
仕覆にも格があって、金襴、銀欄、緞子の唐物裂を第一位に考えます。

茶道 茶入

唐物や和物茶入の裂地もその違いを見ると面白いかもしれません。
また、お点前によっても変わりますので、唐物を扱うお点前になったら、
それにあわせて小習の時とは違ったものを選びます。

まとめ

明、宋、唐など、今の中国から渡ってきたものが多い裂地ですが、
現在の中国ではもうほとんどその裂地は残っていないそうです。

長い歴史の中で、戦争や内乱、文化財の破却や盗難があり、古いものを大切に後世に
残して行くのは、並大抵のことではありません。
にもかかわらず、日本にこれだけの古い裂地が残っていることにいつも驚かされます。
文化は過去の日本人、現在の日本人、
未来の日本人のものでもあるので、大切に守って行かなければと思っています。

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