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最澄と空海が持ち帰ったのがお茶の始まりってホント?

 2015/06/19 茶道 歴史
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tyabatake

最澄と空海が持ち帰ったのがお茶の始まりってホント?日本に茶をもたらしたのは、12世紀に宋に留学していた栄西
言われていますが、実は、それより300年以上前
空海・最澄が活躍した時代に喫茶の記録が残っているのです。
茶葉を唐から持ち帰ったのは最澄、空海だったのでしょうか?

同時代に生きた日本仏教界の天才二人は、
手紙のやり取りするほど親密だったものの、
後に喧嘩をしたという話も残されています。
二人のエピソードとともに、茶の伝来をご紹介しましょう。

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最澄と空海の関係

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最澄と空海については、歴史の教科書で皆さんもご存知でしょう。
最澄は、天台宗の開祖で比叡山に延暦寺を開き、
空海は、真言宗の開祖で、高野山に金剛峰寺を開いた人物です。

804年、二人は、遣唐使とともに唐に向けて旅立ちました。
38歳の最澄はすでに平安仏教界を代表する仏者であり、短期視察を目的として、
31最の空海は20年の長期留学生としてでした。

最澄は翌年に、任を終えて帰国します。
空海は留学期間を早めて、806年に帰国しましたが、
朝廷は、規則違反として京都に入ることを許しませんでした。
のちには、許され入京は叶いましたが、
それは、最澄がとりなしたともいわれています。

 

最澄と空海・親密な手紙のやり取り

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811年、最澄は比叡山の経蔵を整理していました。
経典を補充する意図もあって、この頃から、
空海からの密典借用が頻繁に行われるようになります。
手紙のやり取りが繰り返され、親密な関係が築かれました。

この二人が書いた手紙は、現在に伝えられています。
空海が最澄に書いた手紙3通は風信帖と呼ばれ、
最澄が弟子経由で空海に書いた手紙は久隔帖と呼ばれ、
両方とも国宝に指定されています。
最澄が書いた手紙は、空海の示した58編の詩について
最澄が質問しているものです。

空海の風信帖は、時期は異なりますが、3通とも最澄の手紙に対する
空海の返事になっています。

 

決別

812年、最澄は弟子の泰範らと空海のいる高雄山寺におもむき、
空海から灌頂を受けました。
813年、最澄は泰範らを高雄山寺の空海のもとに派遣し、
3ヶ月間、空海から密教を学ばせました。
しかし、泰範は空海に師事し続け、最澄の「戻るように」という求めに応ぜず、
ついに最澄の元に帰ることはありませんでした。

同時期に、最澄は空海に「理趣釈経」の借用を依頼しましたが、
空海は「文章修行ではなく実践修行によって得られる」との
見解を示して拒絶しました

以後二人の交流は決裂したと言われています。
同じ仏教を学ぶものとして親しかった二人ですが、
その教えに対する考え方が相いれなくなっていたのでしょう。

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日本への茶の伝来

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さて、最後に、日本へお茶を伝来させたのは最澄、空海だったのでしょうか?

歴史上、日本での喫茶が確認できるのは、「日本後記」です。
815年、嵯峨天皇が近江訪問の途中、梵釈寺で
大僧都の永忠が煎じたお茶を飲んだという記録が残っています。

永忠は唐に約30年滞在し、805年に最澄とともに帰国した僧です。
延暦寺の麓、大津市坂本の日吉大社境内に
日本で最も古い茶園といわれる「日吉茶園」の跡があり、
最澄が茶をもたらしたと伝えられていますが、
正式な記録類は残っていません。

おそらく長い留学中に中国風の喫茶の習慣を身に付けた永忠は、
帰国した際に茶を持ち帰っていたでしょう。

いずれにせよ、最澄、空海、永忠が帰国した後、暫くの期間は、
天皇や貴族の作った詩文に喫茶に関することが表現されるなど、
喫茶ブームが起こったようです。

誰かが率先して茶を日本に持ち帰ったというよりも、
留学僧たちが、それぞれ、思い出として、あるいは、土産物として、
中国文化の代表である「茶」を持ち帰ったのではないでしょうか。

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ライター紹介 ライター一覧

蒲生 はな

蒲生 はな

骨董マニアの父の影響で茶道を習い始めて10年以上お稽古を続けています。
しっかり父の趣味は受け継いで、お道具を鑑賞するのが大好き。
貴重な茶の湯の道具を追いかけて、日本全国の美術館・博物館に出かけています。
バラバラとした知識を系統立てようと、通信制の芸術大学で「和の伝統文化」を学んでいます。

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