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中興名物の古井戸茶碗「忘水」と小堀遠州の関係は?

 2015/02/16 茶道具
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中興名物の古井戸茶碗「忘水」と小堀遠州の関係は? 

 

今回は小堀遠州と彼好みの茶碗「忘水」にスポットをあてましょう。

Who is 小堀遠州?どんな人であったのか。

 

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Who is 小堀遠州?

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小堀遠州は、近江小室藩主で江戸初期の大名茶人です。

幼少の頃より父の英才教育を受け、

千利休、古田織部と続いた茶道の本流を受け継ぎ、

徳川家光の茶道指南と認められました。

 

その後駿府城作事奉行をつとめ、

その功により諸太夫従五位下遠江守に叙せられ、

これより「遠州」と呼ばれるようになったとか。

 

生涯に400回(!)あまりの茶会を開き、

招かれた人々は大名から、公家、旗本、町人までで、

茶道をあらゆる階層に広めた第一人者といえましょう。

 

遠州はまた書画、和歌にもすぐれ、

王朝文化の理念と茶道を結びつけ、

「綺麗さび」という幽玄・有心の茶道を創り上げました。

 

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遠州は、後水尾天皇をはじめとする寛永文化サロンの中心人物となり、

建築・造園にも才能を発揮し、

美術工芸においても偉大な足跡を残しています。

また中国、朝鮮、オランダなどの海外への茶陶の注文にも力を注ぎました。

何とグローバルにも目を向けていた茶人だったのです。

 

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中興名物(ちゅうこうめいぶつ)の茶碗とは

遠州は美術工芸にもその才能を発揮していたわけですが、彼が選定した茶道具は、「中興名物」という名称で分類されます。 

ちなみに千利休の時代以前の名品を

「大名物」という名称で呼びます。

中興名物には、茶入一番多くて、

その他茶碗、花入れ、掛け物などがあります。

中興名物の茶碗としては、

古井戸茶碗の銘、忘水(わすれみず)が知られています。

 

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古井戸茶碗は、井戸茶碗の一種で、小井戸ともいいます。

井戸茶碗は、古来高麗茶碗の最高峰とされるもので、

「竹の節高台」と称される高い高台をもちます。

古井戸茶碗は、背が低いので高台が存在感が大きい。

 

いわゆる上手物(じょうてもの)とは程遠い、

日常雑器の茶碗に過ぎないが、

いかにも侘び茶にふさわしい素朴で力強い味わいが古井戸にはあります。

 

釉は枇杷色と称され、

高台付近はカイラギといい、

独特の見所とされています。

文献上は藪内宗和の茶会で用いられたとあるのが初見です。

 

「井戸」の名の由来は諸説あるが、

単純に「井戸のように深い茶碗」の意とする説が有力のようです。

 

次に井戸茶碗の種類を掲げます。

 

·      大井 – 典型的な井戸茶碗

 

·      小井 – 「大井戸」よりも形、特徴がともに小振りのものを指すとされる、

「古井戸」ともいう

 

·      青井 – 釉に青みがかかるものを指すが、

釉調は「大井戸」に近いものもありさまざまである

 

·      戸脇 – 井戸茶碗に類するものの意で、

見込みがひろく浅めな形(なり)をいう

 

 

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忘水とは、 野中など人目に触れぬところに絶え絶えに流れる水のことです。

『詞花集』に「住吉の浅野の小野の忘水たえだえならで遇ふよしもがな」とあります。

茶碗のうち佗びたさまを、忘水になぞらえて名付けたのであるでしょう。

 

なめらかな釉膚は数ある井戸茶碗の中でも特筆すべき美しく、

他のものと比べて白い!そしてちょっと大ぶりです。

 

白の色合いが好きだった遠州がいかにも好む茶碗といえましょう。

その前は白浪といったそうですよ。

忘水は、もともと遠州が所持していたことで知られており、

その後持ち主が代わり、最終的には根津嘉一郎家に入りました。

現在は根津美術館蔵です。

 

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筆者は2年前の根津美術館の井戸茶碗展で、

忘水を初めて拝見しました。

私の印象は、あらま高台が大きいということでした。

是非皆様も根津美術館で本物を鑑賞してください。

 

私も井戸茶碗が好きなのですよ。

見た目も逆三角形で美しい、

しかも高台の景色が面白いのはもちろんですが別の面でも。

 

私は左利きなのですが、当然茶道は右手を使います。

そうすると抹茶を点てるのも練るのも、苦手なのです。

 

が、井戸茶碗は古井戸といえども他の茶碗と比べたら大ぶりなので、

私には比較的点てやすくて、練りやすい茶碗なのです。

 

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ムトーカリ

茶道歴20年余、肩書きは表千家茶道講師ですが、左利きなので炭点前など苦手種目が多いなんちゃって茶人です。
外資系IT企業に本業があるので、茶道の世界では、異端児(私の事)異文化交流状態が続いていますが、これがまた楽しい!
茶道の様々なことについて、私もわからない事ばかりですが、しっかり調べて、できる限りわかりやすくお話したいと思います。

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