能舞台の構造を知りたい!名前や意味を解説します!

実際に能の公演を見たことがない人でも
能舞台がどんなものか
イメージが湧くのではないでしょうか。

屋根があり、3方向に開かれていて
後方には松の絵が描かれている舞台。

能の舞台の構造は決められており
どの能舞台も基本は同じ作りになっています。

能舞台の構造について、
ご紹介していきましょう。

能の舞台の名前と意味は?画像で紹介!


出典:http://d.hatena.ne.jp/japojp/

能舞台の様式が完成したのは
江戸時代初期の寛永期といわれています。

それまでは、舞台形式は定まっておらず、
円形の桟敷席の中央に舞台がある
というような構造も見られます。

基本的に、能舞台は野外にありました。

現在、多くの能舞台は「能楽堂」として
建物の中に作られていますが、
野外にあった時と同じ構造で作られています。


出典:https://blogs.yahoo.co.jp/sidamihorada

まず、舞台には屋根がついていて、
正面左の奥には、
欄干のある渡り廊下が伸びています。

この廊下を橋掛りと呼びますが、
その廊下に沿って
屋内でも松の木
植えられています。

この松は3本と決まっていて、
舞台に近い松から一ノ松と呼んでいます。

松は、三ノ松に向かって、
次第に小ぶりになります。
遠近法を使って橋を長く見せる工夫です。

照明も野外を意識して落ち着いた色調です。
スポットライトのようなものはありません。

音響上の工夫も成されています。
能舞台の床下や橋掛がりの下に、
大きな甕が設置されています。

これは、足で踏む拍子、笛や太鼓の音色、
謡の声をよく響かせる工夫と言われています。


出典:http://blog.mogyaone.net/

舞台は檜で作られています。
舞台中央の後方の壁は鏡板と呼び、
老松が描かれています。

歌舞伎などと異なり、
能では演目によって背景は変わりません。
また、舞台には幕がありません。

演者が舞う本舞台は5.4メートル四方の
正方形です。

本舞台には四本の柱があり、
角柱、ワキ柱、シテ柱、笛柱
と呼ばれています。

能面をつけると視野が狭くなるので、
演者は柱を目印にして
舞台上の自分の位置を確認します。

本舞台の右手、地謡方が座る場所が地謡座
舞台後方は後座で、
囃子方や後見が座る場所です。

舞台左手奥の廊下である橋掛かりの突き当たりは
揚幕がかかり、
演者と囃子方の出入りに使います。

橋掛かりは、ただの演者の通り道でなく
演目によっては舞台の一角として
演技も行われます。

舞台右奥は、切戸口。
後見や地謡の出入りに使われます。

観客席にも、場所に名称がついています。

舞台正面は正面。

舞台に向かって左側、
舞台を真横から見る席をを脇正面。

正面と脇正面の間の扇形に広がるエリアが
中正面です。

能舞台はあの世とこの世の境目?


出典:http://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/

能舞台はあの世とこの世の境目・・と
言われることがあります。
なぜ、そのようなことが
言われるのでしょうか。

世阿弥は、夢幻能と呼ばれる能を生みだしました。
今でも、能の多くは
夢幻能の構成を受け継いでいます。

夢幻能には、
「この世のものではない亡霊」
が登場します。

既に亡くなっている人物が
ありし日の姿で現れ
過去の経験や悲しみ、栄光を語り、舞い、
そして去っていくという展開です。

つまり、能の多くは
「あの世の人がこの世の人に出会い語る」
というスタイルをとっています。

そして、その舞台である能舞台が
「あの世とこの世の境目」
と呼ばれるのです。

演出の上でも、あの世の人は
橋掛かりを通って登場し、
一通り舞い終わると
橋掛かりを通って帰っていきます。

橋掛かりは
この世とあの世の境目を結ぶ橋
のように見えるのです。

薪能や能楽堂、舞台も様々な形があります!


出典:http://gree.jp/nagai_kenji/blog/

能楽は、そもそも寺社の勧進
つまり、寄付を集めるための興行として
演じられてきました。

その為、お寺、神社と縁が深く、
安芸の宮島、西本願寺などには
古い能舞台が伝わっています。

また、江戸時代には能が
武士の芸能として定着したことから
大名屋敷やお城には
能舞台が必ず作られていました。

古い能舞台は、屋外に作られ、
舞台には屋根がついているものの
観客が見る部分は野天という構造でした。

現代では、屋外にあると不都合が多いため
能楽堂として、建物の内部に舞台を
作るようになりました。

舞台が屋内にあれば、
天気に左右されることもなく
照明や音響も安定しますね。

一方で、最近は薪能がブームになっています。
薪能とは、夜間に舞台の周囲に薪火を焚いて
野外で行う能公演です。

東京では、靖国神社、新宿御苑などで
定期的に行われています。

薪能は、主に、神社やお寺などで行いますが
能舞台がない公園でも
仮設の舞台を作り公演を実施します。

ゆらめく炎に照らされる能面
空に溶け込む鼓や笛の音
ふとした瞬間に吹き抜ける風
その幽玄な雰囲気は、
屋内での公演とは全く異なるものです。

薪能の魅力は、
大人にとっての夢幻の世界が
目の前に立ち上がるところにあるのです。

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