一期一会の季節ですね。
桜が咲き、温かい季節になってきました。
入学式、入社式、歓迎会、お花見など、
“一期一会”を体験する機会が一番多いのが4月なのではないでしょうか。
出会えてうれしい、この出会いを大切にしたい。
そんな想いが含まれている“一期一会”の由来を振り返ろうと思います。
そして、日本の伝統とも深くかかわる言葉“一期一会”を英語やフランス語で
どのように表現したら海外の人につたえられるかについても少し考えてみました。
意外と知らない一期一会の由来
一期一会は、“茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、
一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに
誠意を尽くす心構えを意味する”(Wikipedia引用)という考え方から産まれました。
利休の弟子である山上宗二の書いた「山上宗二記」という茶道具の秘伝書に、
「一期に一度の会」とあり、ここから“一期一会”の会語は茶道の言葉になったといいます。
そして、江戸時代には、井伊直弼が、「茶の湯一会集」において、
自身の茶道の一番の心得として“一期一会”を用いたことから、広く知られるようになりました。
一期一会は、初対面の人だけに使う言葉ではない
一期一会と聞くと、初対面の人に会った時に使うイメージが強くあります。
しかし、それ以外にも、日常生活の中でも使ってもらいたいと思う場面があります。
それは、自分の周りにいる大切な家族、友人などに会った時です。
“今日、家族や友人と会っているこの時間は、
今までに一度も経験しなかったものであり、今後も訪れることがない時間です。”
人々は日々成長していきます、今日の私と明日の私は違いますし、家族や友人も同じです。
今この瞬間は二度と来ない、その時間を大切に過ごす
という意味を含んでいることも頭の片隅に置いてみてください。
一期一会は、大きな変化のない日常に変化を与えてくれる言葉なのかもしれないと思いました。
海外に行ったとき、つい使いたくなってしまいませんか?
海外に行ったときに、素敵な出会いが訪れて、一期一会したくなることはありませんか?
私は、あなたに会えてとてもうれしいですし、この出会いを大切にしたいです。
ということを伝える時に、日本には“一期一会”ということわざがあることも伝えたくなってしまいます。
使い方はさまざま
簡単に、英語とフランス語で“一期一会”を表現するものを探してみました。
フランス語の場合は、①②の2つ、英語の場合は、③、④の2つになります。
少し説明が足りないところもあるかもしれませんが、シンプルで伝えやすい文章だと思いました。
- une rencontre, une occasion.
ひとつの出会い、ひとつの機会 (直訳) - La seule occasion, une rencontre
ひとつの出会い、唯一の機会
- The only chance and once’s encounter
唯一のチャンスと一つの出会い
- One encounter, one occasion
一つの出会い、一つの機会
最後に、一期一会という言葉は
茶道をはじめそれ以外のところにも広がっていった言葉でした。
人と人がつながること、会話することをもっと豊かにするための心構えのような
“一期一会”という言葉を胸に、自分の近くにいる人たちを大切にできたらいいなと思いました。
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