和食がユネスコ世界無形文化遺産(以下、世界遺産)に登録されましたね。
私たち日本人にとって馴染みの深い和食が世界遺産に登録されたことは、
なんとも誇らしい事です。
和食が世界遺産に登録されたこともあって、
今、世界で和食が注目されているようです。
和食になくてはならない「うまみ」も「UMAMI」
と表記されるようになりました。
では、そのうまみ(UMAMI)とはなんでしょうか?
うまみ(UMAMI)という言葉自体は聞いたことがあっても
これをどう表現したらよいのか・・・難しいですね。
せっかく和食が世界遺産に登録されたのですから
和食文化の日本人として、
「これくらいはちゃんと答えられないと!」と
思い立ち、和食のうまみ(UMAMI)について調べてみました。
世界に誇るべき和食のうまみ(UMAMI)とは何かを
少しだけご紹介します。
世界遺産・和食のうまみ(UMAMI)って何?
うまみ(UMAMI)とは基本味、味覚のひとつです。
甘味、酸味、塩味、苦味につづき5番目の味覚として世界に認められたのが旨味です。
明治48年(1908年)池田菊苗が昆布のだしからグルタミン酸を抽出して、
この味の主成分であることを発見しました。
それをうまみと名付けたのです。
日本人の研究者がうまみを発見してから、第5の味覚として世界に認められるようになるまでに
80年以上の時間がかかっています。
うまみの歴史は比較的浅いのです。
世界と日本の料理や味覚に決定的な違いがあったのです。
欧米ではうまみにあたる言葉がなく、
うまみ自体の存在が理解されにくかったのかもしれませんね。
うまみとうまみ成分
世界ではなかなか認められなかったうまみですが、
池田菊苗がうまみを発見した後も日本の研究者たちはさらに研究を続け、
様々な材料からうまみ成分をつきとめていきました。
昆布→グルタミン酸
かつお節→イノシン酸
しいたけ→グアニル酸
日本の研究者たちは、第5の味覚「うまみ」を主張し続け
1980年代になってようやく世界で認められるようになりました。
そしてうまみは世界で「UMAMI」と表記されるようになったのです。
だしだけではない?!うまみの材料
うまみ成分を見ると、「あ~、だしの味ね。」と思う方も多いと思います。
もちろん、和食に欠かせないだしはうまみ成分たっぷりです。
でもそれだけではなく様々な材料にもうまみ成分は含まれています。
例えば・・・
グルタミン酸はトマト、白菜、ネギなどにも豊富です。
また醤油、味噌、チーズなどの発酵食品にも多く含まれていますし、
イノシン酸は肉類、魚類にも多く含まれます。
グアニル酸は干しシイタケにも豊富です。
だしだけだと、やはりうまみは和食特有のものかと思ってしましますが、
例に挙げただけでもこれだけたくさんの材料に含まれているのですから、
うまみは世界に認められて当然ですね。
世界の料理では和食のようにだしは使わなくても、
牛肉にトマトやチーズを合わせたりしますよね。
特に中国やアジアなどでは発酵調味料を料理に使うことも多いです。
それぞれうまみ成分がたっぷり含まれているのです。
世界では知らず知らずのうちに、うまみを出していたことになります。
それを発見した日本人の味覚は素晴らしいですね。
日本人はもともと舌が繊細だったと言われています。
昔から料理にはだしを使い、素材の味を生かす料理法をしてきました。
そのため、日本人の味覚は研ぎ澄まされてきたようです。
私たち日本人が砂糖だけでなく白米を食べて控えめな甘味を感じ、おいしくいただけるのは
昔から日本人が味を大切にしてきたおかげなのでしょう。
本当にありがたいことですね
そんな日本の文化である和食をこれからも大切にしていきたいですね。
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