柄杓師の黒田正玄とは?【千家十職の覚え方講座】

茶道では、柄杓、茶杓、蓋置など竹を使った道具が欠かせません。
千家十職で、香合、花入などを含めた竹細工の道具を制作するのが、
竹細工・柄杓師の黒田正玄です。
黒田家とはどのような家なのでしょうか?

将軍家御用柄杓師黒田家

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黒田家は、初代より明治維新にいたる8代まで、仕事の中心は
将軍家御用柄杓師として柄杓を作ることでした。
柄杓は茶会のたびに新しいものを使うしきたりがあったため、
黒田家では、たいへんな数の柄杓を制作しました。
それ以外にも、花入れ、茶杓、香合などの竹を用いた道具
てがけています。

 

初代正玄は、越前黒田郡の出身の武士でした。
関ヶ原の戦いでは西軍に付き敗れて浪人となった後、
剃髪して正玄と号し、大津に移り住んで竹細工職人となりました。
後に、京都に移り、小堀遠州の直弟子となります。
毎日遠州のもとへ通って熱心に茶道を学び、奥義を相伝されました。

 

また、遠州より、柄杓作りの名手と認められ、
遠州の推薦により、徳川3代将軍家光御用柄杓師となりました。
初代は、大徳寺の江月宗玩に参禅していましたが、
その縁で宗旦の柄杓も制作しています。

千家の御用柄杓師へ

初代正玄の後は、長男・次男が大名家へ仕官したため、3男が継ぎ、
引き続き御用柄杓師を勤めました。
3代は、徳川5代将軍綱吉の御用をつとめました。
また、表千家6代覚々斎の御用も受けるようになり、
千家への出入りはこのころより始まりました

以後、明治維新を迎えるまで、代々、将軍家の御用とともに、
千家の御用を勤めるようになりました。

8代7代の長男として生まれ、11歳で家を継ぎます。
幕末の動乱期でしたが、12代将軍家慶の御用をつとめ、
激動の時期に柄杓師の家を守ります。
名工の誉れが高く、技能を発揮しました。

 

明治期以降の黒田家

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10代は、8代の一番弟子でしたが、9代の早世により
急遽婿養子となりました。
明治維新により、代々御用を勤めた幕府は崩壊し、
茶道も衰退する中、10代は家業の保持の為に
生活用品なども制作し、生活の足しにしました。

その後を嗣いだ11代は早世してしまいます。
その正妻が家を守るため12代を継承し、周囲の援助を得ながら、
太平洋戦中・戦後の困難な時期に家業を支えました。
1966年には13代に家督を譲ります。

当代は14代で、2014年1月に、13代の長女益代が14代を継いでいます。

竹細工師という仕事

竹

竹細工は、竹に細工を加えるというよりも、竹の素材を活かす細工が求められ、
竹がそもそも持っている素朴な美しさと材質を活かすことに
技術を駆使する必要があります。

竹細工師の仕事は、色合い、太さ、節の間隔、樋の入り方・・といった
竹1本1本の個性を見極め、
「この竹はこの部分を使おう・・」、
あるいは、
「この道具には、あの竹がよさそうだ・・」と
竹を選ぶことから始まります。

しかし、その手前、伐採してきた竹を素材として使えるようにするまでに、
たいへんな時間がかかるのです。

柄杓・茶杓などの竹製の茶道具に使われる竹の種類は
苦竹(まだけ)です。

11月ごろに、竹を選んで切り出します。
そもそも、竹は、身近な材料でしたが、最近は、
市街地の拡大に伴い竹藪が減少しているため、
良い竹を手に入れる為に遠隔地まで出かける必要があるそうです。

伐採した竹は、2か月ほど乾かし、その後、竹の油を抜く作業を行います。
その後、1か月半ほど天日干しし、さらに風通しのよい日陰で
数年寝かせて、初めて茶道具の素材となるのです。

 

「選竹眼」

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一見、同じように見える茶杓ですが、じっくり拝見すると、
削り方、色・樋の入り方、節の扱い方などに、個性が表れています。

竹の個性を活かす選竹眼こそ、
竹細工師に求められている技術なのです。

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