日本舞踊と言えば、
扇子を綺麗にひらひらと使って踊っているイメージを
する方も多いのではないでしょうか。
日本舞踊を踊る上で、
扇子の持ち方や扱い方は
基本中の基本!!といっても良いでしょう。
今回は、そんな重要アイテムである
扇子についてお伝えしていきます!
扇子の基本的な使い方って?
まず、最初に日本舞踊を習う方にお教えするのが
扇子の開き方・閉じ方。
間違った開き方や閉じ方は
扇子を痛める原因となりますので、
最初に必ず教えます。
扇子の各部位の名前をご紹介!
扇子の各部位には名前がついており、
紙の部分を地紙・木の部分を骨
と呼び、
木の部分でも両側の太いもの2本を
親骨と呼びます。
骨を束ねている真ん中の丸い金具、
これを要と呼びます。
あ、肝心要!とよく言いますが
この要は実は扇子の要から来ているって
ご存知でしたか?
この要がないと扇子の骨が
バラバラになってしまうことから
この言葉が生まれたそうです。
日常にも日本舞踊や歌舞伎から来た
言葉が意外と潜んでいるのです!
扇子の基本的な持ち方って?
開き方や閉じ方を教わると、
次に基本的な扇子の構え方(持ち方)
を習うこととなります。
握り
平手
つまみ
の3つが基本となり
これらの持ち方で扇子を動かします。
扇子による技・表現をご紹介!
扇子は、ひらひらさせているだけでは
ありません!
実は扇子一本で色々なものが
表現できてしまうのです。
自然の情景
山、海、波、風、太陽など
武器
刀、槍、弓、盾など
その他
鳥、障子戸、とっくり、おちょこ
など
つまり、扇子だけで
お酒をついで飲む!なんていう
一連の動作も踊りとして
表現できてしまうのです。
振付はどうやって決めるの?
これは扇子の踊りに限ったことではないですが、
だいたいの振付は
その曲の歌詞によって決まります。
なのでよーーく後ろで歌っている唄にも
耳をそばだてると
お扇子で何を表現しているかが
わかりやすいかと思います。
長唄などのお三味線と唄は
なかなか耳慣れない音楽ですので、
最初は歌詞を聞き取るのも
難しいかとは思いますが、
意外と聴こう!と思って聴いてみると
自然と言葉が聞こえてきたりしますよ。
今度日本舞踊を見て、
扇子を持って踊っている場合
何を表現しているのか?
ということにも注目してみてみると
面白いかもしれませんね!
扇子の技を動画でご紹介!
こんな技もありますよ!
ということで2つほどご紹介した動画を
作成してみました!
こちらです。
こんな投げ技や回し技なんかもできます。
他にももっと連続でクルクルと回転させたり
2人踊りの時に相手に扇子を投げたり、
少々サーカス的なものも稀にあります。
扇子って優雅なだけじゃなく
アクロバティックにもなるんです!
日本舞踊の扇子!用途に合わせてご紹介!
一般的に使用されているサイズは、
9寸5分というものです。
男性や、身体の大きめな方は
それより大きなサイズの尺
というものを使うこともあります。
ちなみに、男性が女形(女の役)を
演じる場合は
少しでも身体が小さく女らしく見えるように
扇子は大きめを選ぶという方も
いらっしゃるそうです!
そういうところにも工夫があるんですね!
また変わり種では、
能狂言から来ている演目によく使われる中啓
というもの。
変わった形をしていますね。
有名な演目でいうと、
京鹿子娘道成寺の最初なんかで
使われていますよ。
扇子の正しい開き方や閉じ方、
そして持ち方などもマスターして
目指せ扇子美人!!!!
扇子を上手に使いこなせれば
日本舞踊も格段に上達して見えますよ。
ぜひおうちでも練習してみてくださいね。