呉服屋さんの店先では、
必ず「着物ハンガー」が販売されていますね。
着物初心者の方は、
わざわざ着物用ハンガーが必要なのかしら?
と思うかもしれませんが、
着物を着るなら必需品です!
洋服用のハンガーの作りとは大きく違うので
家にあるハンガーでは
なかなか代用ができないのです。
着物ハンガーの使い方をご案内しましょう。
着物ハンガーの正しい掛け方とは?
出典:http://tatsumiryutachibana.miyachan.cc/c10340_2.html
着物ハンガーに着物をかける時に
気を付けることは、2点あります。
1つは、着物の左右バランスよくかけること。
バランスよくかけていないと、
シワがよったり
するりと着物が落ちてしまうことがあります。
着物ハンガーは、
つるす部分が肩までの長さのものと、
袖までの長さのものがあります。
肩までの長さのハンガーは、
着物が落ちやすいので
バランス良くかかっているかを
必ずチェックしましょう。
二つ目のポイントは、
高い所にかけるということ。
着物の丈は、基本的に自分の身長と同じです。
自分の身長より高いところからつるさないと、
裾が床についてしまうということです。
つまり、洋服をつるすときよりも、
高い所にかける必要があります。
和風の住宅であれば、
ふすまの上の鴨居にかけると丁度よいのですが、
洋風の住宅では、ちょうどいい高さに
ハンガーをかけられる所がありません。
壁にフックをつけるなどの工夫が必要です。
着物ハンガーは何のためにあるの?
着物用と洋服用。
それぞれ、別にハンガーがあるのは、
どうしてなのでしょうか。
大きな違いは、
衣服をつるす部分の長さと、
肩の部分の立体感です。
そもそも、着物と洋服は、
仕立て方が違います。
洋服は、曲線的な人の身体にそって
立体的に作られているのに対し、
着物は、直線縫いで、平面的です。
それぞれのハンガーも、
つるす衣服にあわせて作られているのです。
洋服用ハンガーは、
洋服の肩の曲線を崩さないように
設計されているのに対し、
着物ハンガーは
着物の肩や袖のラインにあわせた、
直線的なものになっています。
着物専用のものを使わないとどうなるの?
着物は着た後に、ハンガーにつるして、
湿気を逃がす必要があります。
もし、洋服用のハンガーに着物をつるすと
何が起こるのでしょうか。
どうしても、身ごろがピンとはらず、
袖もたれてしまうので
湿気がとびにくく、
シワができやすくなってしまうのです。
着物用のハンガーがないからといって、
全くつるさないよりは、
洋服用のハンガーでも、かけておきましょう。
できるだけ、肩の部分が直線に近いハンガーに
かけたいですね。
着物ハンガーは手作りや何かで代用できる?
出典:http://giulio.exblog.jp/14443694/
着物ハンガーがないという方、
自分でつくることもできます!
必要なものは、1m50㎝程度の丸い棒と
紐、そして、S字型のフックです。
例えば、1m50㎝程度の丸い棒といえば、
身近で手に入るものは
配管用のパイプや、カフェカーテンや
収納に使う突っ張り棒。
それに、滑らない綴り紐のようなものを結び付けて、
S字型のフックでひっかければ完成です。
最近は、100円ショップでも
簡単な着物ハンガーを販売しています。
呉服屋さんで売っているものには、
帯もかけられる着物ハンガーもあって、
とても便利ですよ!
まとめ
- 着物は、着物ハンガーを使って
左右バランス良く、裾が引きずらない高さからつるします。
- 着物ハンガーは、直線的・平面的に作られた
着物に合う形状です。
- 洋服用のハンガーに着物をかけると
しわがよってしまう事があります。
- 突っ張り棒か配管パイプがあれば、
着物ハンガーを手作りできます。
着物ハンガーをまだ持っていないかた、
早速、ハンガーを手に入れて
着物を大切に扱いましょうね。