たんすで眠っている帯、意外とありませんか。
親戚から譲り受けたり、
おばあちゃんから頂いたり、
はたまたお母さまの若いころのものなど。
大切なのだけど、
帯としてはもう使わないってこと
あるんですよね。
筆者は着物好きゆえに、
年長の親類や母の友人から着物や帯を
頂く機会が多いのですが、
寸法が合わなくても
やっぱり捨てられません(笑)
昔の帯は長さが短いので、
柄が気に入っていても締められなかったり、
思い出のある帯だから
着物を着る機会もそうそうないけど
捨てたり売ったりするのは
気が向かなかったり。
でも、とっておいても場所をとってしまうし、
どうしようかと思い悩んだりすることも。
そんなときはリメイク!
使わないけど捨てられない、
捨ててしまいたくない帯は
思い切ってリメイクして
どんどん活用しましょう。
できるだけカンタンな方法を
紹介していきますね。
帯がリメイクでよみがえる!素敵なアイディアを紹介!
ネットで「帯 リメイク」と検索しても、
斬新なアイディアはあまりヒットしない
のですよね。
なので、帯とリメイクアイディアを
一度きりはなして考えてみましょう。
リメイクのプロフェッショナルはすごく
斬新だったり、目から鱗の発想をしたり、
さすがプロ!
と、感心してしまうアイディアを
お持ちなのですが、
どんなものにリメイクできるのかを
ふつうに考えようとするときには
似たような素材や似たような特性のもので
出来ているものを探してみると
アイディアのもとが見つかりやすいです。
今回は帯なので、
帯特有の硬さ・柄を活かせるように
考えるとアイディアが出てきそうです。
それをもっとかんたんに考えて、
「硬めの生地でできているのはどんなもの?」を
ピックアップしてみます。
バッグ、ポーチ、財布、カードケース、
名刺入れ、タペストリー、テーブルランナー、
花瓶敷などなど…
筆者の思いつきはこのくらいですが、
生活や環境のなかに
おお!これは!というものが
もっともっとあるかもしれません。
注意点として、
帯をリメイクするときには、
自宅で洗濯しないこと。
帯は、ハリを維持できるように
加工されています。
水につけると、帯特有の硬さやハリが
台無しになったり縮んだり、
時代の古いものは色がおちてしまったり。
ほかの部分に色が移ったりすることも多く、
乾かすのも手間ですし、アイロンをかけても
折り皺が伸びないことがほとんどです。
少しすっきりさせたいときは、
ベンジンやリグロンをたっぷりタオルに
含ませて拭きます。
シミを完全に落とすのは無理ですが、
経年による軽い汚れなら
このくらいの作業ですっきりします。
間違っても濡れタオルで拭いては
だめですよ。
リメイクするときに
できるだけカンタンにすませる方法は、
①ほどくところを少なくする。
②縫うところを少なくする。
です。
リメイクやソーイングが好きな人には
いったんほどいてアイロンをかけて、
それから型紙をとって…という作業が
苦にならないのですが、
ボタンつけも面倒な人にはできるだけ
少ない作業で出来上がるのが いちばんです。
ハサミを入れるときはドキドキしますが、
カットするときの長さや位置に気を付けて
布目を見ながら慎重に切っていけば大丈夫
ですよ。
着物バッグやクラッチバッグに変身
シンプルな名古屋帯をもとにした
和風バッグやクラッチバッグなら、
洋服の時の普段使いにできます。
お茶を嗜んでいる方なら数寄屋袋も
いいです。
季節に合わせて素材や色・柄を選ぶのも
楽しいもの。
織り帯が素材の場合はどちらかというと
冬向きのイメージ。
同じように、夏帯で初夏から秋向けの
バッグにしても素敵です。
シンプルで和なバッグはなぜかデニムにも
合うんですよね。
持ち手をつけるだけのトートバッグなら
手間を少なくして完成できますよ。
インテリアにも!テーブルランナーやタペストリー
同じ硬めの布製品で、インテリアでは
テーブルランナーやタペストリー、
花瓶敷などがあります。
いちばんかんたんなのは、
テーブルランナー。
テーブルサイズに長さをとり、
縫い代分を多めに足した長さでカット。
縫い代分を内側に折って、
アイロンでびしっと押さえて
テーブルランナーの出来上がり。
わあ、カンタン!
切った端をしっかり内側に折って
アイロンできっちりプレスしておけば
出来上がりはシンプルな作りになりますが
縫わなくても大丈夫ですよ。
丁寧に仕上げるのなら、帯地の両端を斜めに
織り込んで縫い代をかがり、房飾りなどを
つけます。
同じ要領でタペストリーも。
お太鼓柄の帯なら、柄の部分をお部屋の壁に
合う好みの長さにカットして、
テーブルランナーと同じ方法で出来上がり。
わあ、カンタン!
筆者の知人は、掛け軸のようにして
床の間に飾っていました。
胴にまく部分をほどいてアイロンで折り目を
できるだけ伸ばし、
お太鼓の柄を飾りたい長さの上下サイズの
中央よりもやや下にくるように決めて、
縫い代分を足した長さでカット。
上部を折り返して輪をつくり、軸を通して
紐で吊るします。
軸も紐も、百均で売っているもので作ったと
言っていました。
アンティークの黒繻子に刺繍の名古屋帯で、
いまはなかなかお目にかかれない図案で
見ていて楽しくなってしまいました。
ナイスアイディアですよね。
普段使いできる財布や小物にも
お財布やティッシュケースなども帯地で
作れる和の雰囲気がすてきなアイテム。
他にもカードケース、ペンケース、扇子入れ
などにも。
小物やメイク道具を入れておくのに便利で
かわいいポーチやクラッチバッグは、
ファスナーやボタン、スナップを
つけたりするので作るのにちょっと
手間のかかるアイテムですが、
ソーイングの好きな方なら、色合わせや
アクセントになるボタンを選んだりして
楽しく作れそうですね。
おしゃれなバッグの作り方!その方法とは?
帯を捨てたくないけど自分で作るのは
時間も作業も難しいというときは、
持ち込みでバッグを作ってくれる
お店に頼むこともできます。
大切な思い出がある帯は、処分するまえに
再利用!
バッグやインテリアのほかにも
クッションカバーやブックカバーなど
いろいろ作って楽しんでみてくださいね。