着物のレトロモダンってどういう意味？定義や決まりはあるの？

レトロモダンという言葉、
最近、目にすることが増えましたね。

インテリアのイメージを表す時などに
よく使われる言葉ですが、
最近は、「レトロモダンの着物」
という使われ方もします。

どんな着物のことを
「レトロモダン」と呼んでいるのでしょう？

着物のレトロモダン！それって一体どういう意味なの？

最近、着物のコーディネートの表現に
レトロモダンという言葉が
使われるようになってきました。

なんとなく、イメージはわかる気もしますが
具体的には、どんな着物コーディネートを
表しているのでしょう？

レトロは
retrospective
という英語の単語から派生した言葉です。

意味は、過去を懐かしむ様子のこと。

そこから、「レトロ」というと、
古いものを好むことを
意味するようになりました。

ファッションの世界では、
過去に流行したスタイルなどをアイデアにした
コーディネートのことを意味します。

モダンは、
modern
という英語の単語から派生しています。

現代的という意味です。

ファッションの世界では、
最新で都会的なイメージを
表します。

昔懐かしいを意味する「レトロ」
現代的を意味する「モダン」
相反するふたつの言葉をつなげた
「レトロモダン」は
どんなイメージを指すのでしょうか？

一言でいうと、レトロモダンとは、
昔ながらの良いものを見直して、
現代風にアレンジすることです。

女優の蒼井優さんは、
よく着物姿を見せてくれますが、
彼女のコーディネートは、
レトロモダンのお手本になります。

例えば、伝統的な華やかな図柄の着物でも
カラーコーディネートを現代風のシックなものに。

あるいは、現代風な直線的な図案が
ベースになりながら、
その間に、なにか懐かしさを感じさせる
図案を取り入れる・・

古くさくならないように、
あるいは先進的すぎないように。

「レトロ」と「モダン」の雰囲気を
調和させるコーディネートが
レトロモダンなのです。

着物でのレトロモダンについて、
特に定義があるわけではありません。

ただ、着物におけるレトロは、
明治維新後から太平洋戦争前の時代のものを
表すことが多いようです。

江戸時代以前の着物の柄などは、
古典的と
表現されます。

さて、着物のレトロモダンのポイント。
初心者の方にお勧めなのは、
柄はレトロ、色はモダン
のコーディネートです。

例えば、大正時代の友禅のような
大きく華やかな柄の着物なら
色合いは落ち着いたシックな現代的なものを選びましょう。

古い着物は、華やかな色合い
悪くいうと、どぎつい色の着物が多いんですよね。

染色技術が進み、カラーバリエーションは
現代の着物の方が豊富です。
色合いは、現代的なもので、
自分の好きな色を選んだ方が
コーディネートの幅が広がりますよ。

レトロな雰囲気を取り入れるのには、
小物をうまく使ってみましょう。

半襟に刺繍が入ったものをつけたり、
足袋をカラフルにする。
あるいは、
大正時代の女学生のような大きなリボンを
髪につければ、
レトロな雰囲気を醸しだせます。

ただし、小物使いはバランスが大切。
着物と色調を合わせる、格を合わせるなど
着物コーディネートの基本は
外さないように！

レトロモダンのコーディネートに失敗すると、
「あら。家におばあさんの着物があったから
そのまま着てきたのかしら・・。」
と、時代遅れのコーディネート
ととらえられてしまいます。

レトロモダンのコーディネートは
レトロとモダンのバランスを取ることが
とっても難しいのです。