男性だけの歌舞伎の世界。
女性も女形の男性が演じているわけです。
でも、本当に美しく化粧を施し、
綺麗な衣装を身につけた女形が舞台に登場すると
客席から「ほ〜」というなんともいえない
ため息が聴こえてきます。
女性よりも、女らしく美しい女形
その化粧や仕草に秘密があるはず。
探ってみましょう。
歌舞伎の女形化粧!そのメイク術とは?画像で紹介
普段の生活で、歌舞伎のような白塗りをしたら
びっくりされてしまうので、
全く同じ通りに化粧をするわけにはいきませんが、
女性らしく美しく見えるポイントは、
真似できるはず。
まずは、やはり白い肌がポイント。
透明感のある肌、ツヤのある肌を
意識しましょう。
その中でも、お白粉を濃く塗るのが
鼻筋だそうです。
鼻を一段白くすることで、
高く見えるのです。
続いては、目元に入れる赤い色。
この入れ方には役者の特徴が現れています。
自分に一番似合うように、
少し垂れ目型に入れる方、
きりりと入れる方と
わかれるようです。
もちろん、役柄によっても違ってきますね。
普段のメイクで赤いラインを
入れることはできませんが、
アイライナーの入れ方の参考になると思いますよ。
続いて、唇。
お白粉で唇の輪郭を消した上で、
上唇は小さめ
下唇がポッテリと見えるように
紅を入れていますね。
眉にも特徴が。
結婚した女性は、眉を剃ってしまいますが、
若い女性は比較的太め
年配の女性は細めに描くようですね。
眉にも朱色をさすと、
色気が出るそうですよ。
女形で有名な役者一覧
昔は、脇役として扱われ、
注目されることも少なかった女形。
近年は、その美しさで人気となる役者さんが
多数いますよ。
当代一の女形といえば、
坂東玉三郎でしょうね。
舞台に登場するだけで、その美しさに
思わずため息が漏れてしまうほど。
踊りもうまく、また、自らも
舞台をプロデュースしており、
人間国宝に指定されています。
2016年に襲名した中村雀右衛門。
こちらは、かわいらしく、
可憐な女性の役が
ぴったりくる役者さんです。
いくつになっても、かわいらしい娘役が
似合っています。
尾上菊之助は、
立役(男性)も女形も兼ねる役者さん。
女形の時は美しく、
立役の時は凛々しい姿を見せてくれます。
女装した男性をである弁天小僧やお嬢吉三は
見応えありますね。
同じく兼ねる役者の市川猿之助。
猿之助を襲名してからは、
立役が多くなりましたが、
ご本人は女形の方が得意と思ってるような・・
中村七之助も、兼ねる役者さんですが、
お父さんの勘三郎亡きあとは、
兄の勘九郎が立役、弟の七之助が女形として
揃って舞台に立つ機会が増えました。
若手でも女形が増えてきましたね。
中村梅枝は、中堅役者として
お姫様から町娘まで
様々な役を演じています。
中村壱太郎は、
お母様の跡を継いで
日本舞踊の吾妻流の家元も継承しています。
中村米吉は、垂れ目がチャームポイント。
お姫様役は、本当にかわいらしいですよ。
女形の魅力に学ぶ!美人に見える仕草や所作とは?
女形の女らしさは、
化粧だけから来るのではありません。
女形として稽古を重ね、
身体の動かし方から変えて、
演じているのです。
まず、身体を細く、なで肩に見えるように、
肩甲骨を寄せた姿勢を保っているそうです。
そして、歩く時は、膝を離さず、しずしずと。
若いお姫様を演じる時は、首を少し傾けて
かわいらしさを表現します。
花魁がタバコをキセルに詰めて、
吸う仕草など、
手の動きが優雅に流れるようで、
見とれてしまいますね。
実際の生活で、ここまでやると
「やりすぎ」だとは思いますが、
着物でお出かけの際など、
女形の所作を真似てみると
きっと優雅に見えるとおもいますよ。
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