華道のお稽古を始めたいと思ったとき、
まず最初に流派はどこにしようか?
と迷うのではないでしょうか。
華道の流派は、
全国的な組織を持つ大きな流派から
小さなものまで、数多くあります。
その中でも、池坊は歴史も古く
別格と見なされています。
池坊はどんな流派で、お免状などは
どのようなものがあるのでしょうか。
調べてみました。
華道家元池坊の特徴を画像で紹介!他の流派との違いは?
池坊は、「華道家元池坊」であり
他の流派のように「●●流」とは
決して呼びません。
それは、家元である池坊家の先祖が
いけ花そのものを創出し、
そこから他の流派が派生したという
歴史があるからです。
室町時代前期、六角堂の僧侶・池坊専慶が
武士に招かれて花を挿し、
京都の人々の間で評判となりました。
専慶の花は、神や仏に備えるために花を飾るという
従来の考えを超えて、芸術性を加えたもので、
ここに、はじめて「いけばな」という考えが
成立したのです。
今も、六角堂は京都の街中にありますが
いけばな発祥の地として多くの人の
信仰を集めています。
そして、室町時代後期には、
池坊専応が、思想的な面を含んだ
いけばな理論を確立して
花伝書を著しました。
その後も、代々の家元がその花伝書を相伝し
また、時代にあわせた花のいけ方を
生みだしていきました。
池坊の歴史は、華道の歴史と呼んでも
過言ではないでしょう。
池坊のいけ花の特長は、専応が推奨した立花です。
自然の景観を縮小し、草木の調和を重んじた
伝統的ないけ方です。
ただし、伝統のある池坊ですが、伝統に固執するわけではなく、
時代にあったいけ方を、代々の家元が生みだしています。
池坊の資格の正式名称って?師範も取れるの?
池坊の資格は以下の段階で昇格していきます。
●入門
●初等科初伝
●中等科中伝
●高等科皆伝
●師範科華掌
これらの段階では、まだ指導はできません。
脇教授から人に教えることができます。
教授者の資格も
●脇教授
●准教授
●正教授
と段階があり、
それぞれに3級から1級の段階があります。
さらに、
●准華督
●華督
●副総華督
●総華督
と上位の資格が控えています。
一般的には、正教授の資格をとって
教室を開く方が多いようです。
池坊のお免状はいつ取れるの?年齢制限や値段は?
華道のにかぎらず、伝統のある芸道では
上位の資格をとるには、技の上達だけでなく、
人間性の成長も求められます。
池坊でも、次の資格を取得するまでには、
半年~1年、2年の申請待ち期間が
定められています。
さらに、上位の資格では、
年齢制限もあるのです。
准華督は40歳以上でないと取得できず、
正教授一級を取得した後に5年が必要です。
華督は45歳以上で、
准華督を取得した後に5年が必要で、
さらに、推薦も必要です。
一般的に教室を開くと言われる
正教授三級までに約10年ほどかかると言われます。
人に教えるには、
池坊の門標を取る必要があり、
こちらが、10万円ほどかかるそうです。
もちろん、各資格をとる際には
先生経由で家元に資格料と言えるものを
お納めするのですが、
その金額は公開されていません。
おそらく、最初の資格は数千円で、
段階的に金額が上がっていき
最終的には数十万円を納めるものと
思います。
これは、一般的なお稽古事の資格の相場ですので、
気になる方は、池坊でお稽古を続けている方に
尋ねてみてください。
池坊の教室に通いたい!初心者はどうやって探すの?
出典:http://blog.goo.ne.jp/akeda87
池坊の公式ホームページには、
地域別に全国の教室が掲載されています。
お稽古の曜日や時間、月謝、
先生の指導歴など細かく記載されているので
自分に生活スタイルにあった教室が探せますね。
もう少し気軽に始めたい・・という方は
カルチャースクールや
市町村などの公共施設の教室を
探してみましょう。
池坊は教授者の数も多いので
必ず、近くに何らかの教室が
あるはずですよ!