花束、1本のバラ、食卓を飾る花…
どれもキレイですよね。
イキイキとしていい香りをさせたまま、
できるだけ長持ちさせたいですね。
ホテルのロビーやお店に飾ってある
「生け花」も長持ちさせるために
いろいろな工夫がされているのです。
家での「生け花」も、
簡単に長持ちする方法があります。
切り花を長持ちするのに
効果があるものは次の5つです。
- 炭酸水
- 砂糖
- 漂白剤
- 新鮮な水
- 延命剤
ちょっとの工夫で
長持ちすることができますよ。
生け花のお稽古歴25年(小原流)の
筆者がおすすめの方法をお届けします。
ぜひ、参考にしてくださいね。
1.生け花を長持ちさせるには炭酸水を使う
炭酸は酸性なので抗菌作用があります。
炭酸水を利用すると・・
- 菌の繁殖を抑えることができる
- 花の切り口を腐りにくくするので、
生け花を長持ちさせられる
炭酸水は家で「安く・簡単に」作れます。
▼炭酸水の作り方が簡単に分かる動画を
YOUTUBEで見つけました。
炭酸が強すぎると
花がしおれてしまいますので、
やや気の抜けた状態(弱炭酸)
で使いましょう。
切り花や水の量、生け方にもよりますが、
炭酸水は水の2分の1~4分の1を目安
にするのがおすすめです。
水だけのときと同じように炭酸水も交換し、
花が水を吸った分は加えましょうね。
「サイダーが良い」という説もありますね。
これは切り花の栄養(糖分)があるからです。
次の章の「砂糖を入れる方法」で
詳しくご説明しますね。
2.生け花を長持ちさせるには砂糖をスプーン1杯
糖分は切り花の栄養になります。
なので、栄養不足で
蕾が開かないときに利用することも
あります。
ですが、糖分は
ばい菌を繁殖させやすいので、
水を腐りやすくします。
結果、適量でないと逆効果です。
なので、ほんの少しの量でOKです。
500~1000mlの水に対して
砂糖は小さじスプーン1杯くらいが目安
です。
他の抗菌作用のあるものと
併用がおすすめです。
前章の「サイダー」は
「炭酸」が抗菌作用
「糖分」が栄養ということで
花を長持ちさせる2つの効果がある
といえます。
ですが、抗菌作用と比べ、
糖分の割合が多いので
こまめな水替えが必要です。
砂糖と併用したい抗菌作用のあるものに
「液体漂白剤」があります。
次の章でご説明しますね。
3.生け花を長持ちさせるには漂白剤を2,3滴
生け花を長持ちさせるためには
バクテリアの繁殖を防ぐことが重要です。
漂白剤を使うと、抗菌作用で
腐敗を防げます。
500mlに液体漂白剤2、3滴が目安です。
漂白剤の臭いが気にならない程度に
抑えましょうね。
漂白剤は生け花に直接入れると、
全体的に漂白剤が行き届かないので、
水に薄めてから使います。
台所用の中性洗剤等でも
同じ効果がありますが、
泡だちますので
漂白剤がおすすめなのです。
漂白剤を使用する際は、
花器選びにも注意してくださいね。
陶器やガラスなら
器の中もキレイになりますが、
金属製の花器は腐食して
錆びやすくなってしまいます。
▼漂白剤を使って切り花を長持ちさせる
方法を実験した動画をYOUTUBEで
見つけました。
漂白剤を使うと切り花を
長持ちさせることができるのが
わかりますね。
ですが、いちばん大切なことは
「水をこまめに替える」ことです。
次の章で詳しくご説明します。
水をこまめに替えると長持ちする?
水は放っておくとばい菌が増えます。
ばい菌を多く含む水を切り花が吸うと
切り口は腐り、
枯れるのも早くなってしまいます。
切り花を長持ちさせる基本は、
花器の水を清潔にしておくことです。
水道水は塩素消毒してあるので
花を生けるのに適しています。
なので、水をこまめに取り替え、
清潔な状態を保ちましょうね。
水を替えるときに花器の中も洗って、
ヌルヌルも取り除きましょう。
花が弱ってきたら、
茎を1~2センチカットすると
水の吸い上げが良くなりますので、
生き生きと復活することもあります。
ハサミも清潔にして、
切り口から雑菌が入らないように
しましょう。
また、花が水を吸いやすいように、
切り口をつぶさないようにして、
斜めに切るのもおすすめです。
毎日、水を替えるのが理想ですが、
両手いっぱいの花、
時間をかけた生け花などは
生け直すことになるので大変ですね。
水交換を伸ばしたい人に
おすすめなのは
「氷」や「延命剤」の利用です。
次の章からご説明します。
夏場は氷を入れるといいってホント?
夏場の切り花には
水にばい菌がつきやすいので、
炭酸水・砂糖・漂白剤を使っても
毎日こまめに水替えしても、
冬のようには長持ちしません。
そこでおすすめなのが
「氷をこまめに花器に入れる」方法です。
水が腐りにくくなるので、
長くもたせることができます。
私はお稽古で生けた花は
家に持ち帰り、生け直すと
1時間くらいかかるので…。
毎日の水替えはしていません。
そこで、夏には氷を利用して
1週間以上もたせています。
(のちほど紹介の
「切り花用の延命剤」も併用)
氷を入れる以外にも、
夏場は次の2点に気をつけると
切り花を長くもたせることができます。
- 涼しく風通しの良い場所に飾る
- 風を通すように生ける
直射日光の当たらない
涼しくて風通しの良い場所に、
風を通すように生けましょう。
ブーケのようにギュッと詰まっていると
腐りやすくなってしまいます。
なので、ラッピングされた花は
そのまま飾るのではなく、
花同士が触れないように、
重ならないように生けると長持ちしますよ。
次の章では「延命剤の効果」について
詳しくご説明しますね。
延命剤を使うと効果があるの?
延命剤には
切り花を長持ちさせる効果があります。
切り花を購入すると
延命剤の小袋をもらうことが
ありますよね。
ほんのちょっとの量でも
効果を実感できますよね。
延命剤には「抗菌」と「栄養」の作用
があります。
切り花を長持ちさせるには
花器の水を清潔にしておくことが基本です。
延命剤の抗菌作用が役立ちます。
ですが、栄養は花だけでなく
ばい菌にも与えてしまうので、
延命剤の量が多すぎると
水も花も腐りやすくなってしまいます。
延命剤の使用法をよく読んで
規定量も守りましょう。
「花 延命剤」で調べると
多くの商品が出てきます。
[今までいろいろな延命剤を
試してきましたが、
私のいちばんのお気に入りは
【フローラライフ クィックディップ】
です。
▼私が利用しているのはこちらです。
生け花のお稽古時には毎回、
小分けにして持参しています。
まとめ
この記事では
生け花を長持ちする方法について
紹介しました。
簡単にまとめてみました。
長持ちの基本は
「水と切り口をきれいにしておく」
ことです。
炭酸水・砂糖・漂白剤・延命剤を使うと
長持ちできますよ。
- 炭酸は酸性なので抗菌作用がある
- 砂糖(糖分)は切り花の栄養になる
- 漂白剤は抗菌作用がある
- 延命剤には「抗菌」と「栄養」の
作用がある
夏場は日持ちしにくいので
風を通すように生け、
涼しく風通しのよいところ
に置きましょうね。
季節ごとの花材を
長持ちさせるコツについては
こちらの記事にもあります。
⇒生け花の花材で枝ものといえば? 季節ごとの種類をご紹介!
⇒生け花の花材で葉物は? 季節に合った種類を紹介
せっかくのキレイな花です。
できるだけ長持ちさせて、
生け花を楽しみましょうね。
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