茶道、華道など
日本の伝統的なお稽古事の多くは
家元制度をとっており、
数多くの流派がありますね。
同じ「いけばな」を学ぶにしても
流派によって、花の活け方、教え方に対する
考えが異なります。
いざ、華道を習おうと思うと、
本当に数多くの流派があり、
「どの流派で習おうか・・」と
迷ってしまいますよね。
主要な流派の特徴を紹介するので、
教室選びの参考にしてください。
有名な三大流派を紹介!特徴や違いを画像で比較!
華道の三大流派といえば、
池坊、小原流、草月流です。
簡単に特徴とその違いをご紹介しましょう。
華道家元池坊
華道家元池坊は
家元の先祖がいけ花そのものを創出したので
他の流派のように「●●流」とは呼びません。
池坊のいけ花の特長は、室町時代に
確立された立花です。
自然の景観を縮小し、草木の調和を重んじた
伝統的ないけ方です。
真・副など、七つまたは九つの役枝
つまり役割のある枝を組合わせることで
構成します。
伝統のある池坊ですが、
伝統に固執はしていません。
生活習慣が変わり、立花を飾るのに適した
床の間が失われてゆくと
現代の住空間や感性にあうように
立花を変化させていきます。
また、草木の自然の姿の美しさを表す出生花
自由に行ける自由花といったいけ方も
生みだされています。
昔から伝わるいけばなの理論や
伝統的ないけ方について学びたい方には
池坊がお勧めです。
詳しくは以下をご覧ください。
華道家元池坊の特徴を紹介!免状はどうやってとる?教室は?
小原流
出典:http://kotaki.iinaa.net/index.html
小原流は、明治時代、小原雲心が
創立した流派です。
その特長は、盛花。
口の広い水盤に花を盛るようないけ方です。
いけばなといえば、剣山を使って・・と
思う方が多いのですが、
実は、剣山を使ういけばなは、
小原流が始めたものなのです。
盛花にも、景色を水盤の中に再現するいけ方と
植物の色や形の美しさを表現することを
目的にしたいけ方があります。
もちろん、剣山を使わず花瓶に挿すいけ方も
教えてもらえます。
また、時代の流れをとらえ、
現代の生活に適したスタイルも
日々、家元によって考案されています。
日々の生活にいけばなを取り入れて
楽しみたいという方は
小原流の教室に通うのがよいのでは
ないでしょうか。
詳しくは以下をご覧ください。
華道小原流の特徴を紹介!資格はあるの?准教授って何?
草月流
出典:http://www.fashion-headline.com/
草月流の特徴は自由で前衛的ないけばなです。
花展にいくと
「これがいけばな?」
と思わず口にでてしまいそうなほど。
枯枝が白く着色されていたり
茎を針金を支えて、植物を鋭角に曲げたり
さらに、紙や金属なども使った作品が
数多く並んでいます。
とはいっても、最初から自由自在に
花をいけるのではなく
入門すると、まずは「型」から学習します。
その型を踏まえて、自由ないけばなを
作り出していくのです。
モダン・アートに興味がある人、
前衛的な表現に取り組みたいという人は
草月の感覚があうでしょう。
詳しくは、こちらをご覧ください!
華道草月流の教室に通いたい!特徴や資格を紹介します!
日本の華道の流派はこんなにある!特徴的なものを一覧で紹介!
出典:http://ikebana.co.jp/mishoryu1.html
三代流派以外ににも、江戸時代に創設された
未生流の流れを組んだ流派が
数多く存在します。
簡単にまとめてみましょう。
未生流 |
江戸時代に、未生斎一甫創設された流派です。 詳しくは、以下をご覧ください。 |
未生流笹岡 | 未生流から派生した流派です。 盛花に、未生流の二等辺三角形のいけ方を取り入れています。 |
古流 | 江戸時代に、今井一志軒宗普によって創設されました。 四代目の関本理恩は未生流二代目の弟子だったので 未生流の「天・地・人」の考え方を引き継いでいます。 理恩ののち多くの分派が生まれました。 |
嵯峨御流 | 花を愛した嵯峨天皇に縁のある大覚寺の門跡が代々、 「華道総司所」を受け継いでいる流派です。 未生流の二代目広甫が大覚寺の花務職につき未生御流の名を賜った事から 始まりました。 |
まとめ
●理論を学びたいなら池坊、または、未生流の系統
●生活に取り入れたいなら小原流
●芸術として取り組みたいなら草月流
がお勧めです。
もちろん、近くに教室があるか・
教室の雰囲気はいいかといったことも、
お稽古を続ける上では重要です。
幅広く情報を集めて、
自分にあった華道教室を探していきましょう。