障子越し、と聞くだけで静謐な空間を思い起こしませんか?
古くは歌川広重、丸山応挙などが障子越しの景色をモチーフに
名画を生み出しています。
最近では和室のみならず、機能性の高い障子を家中に使用している人も多く、
おしゃれな和風空間を楽しんでいるのです。
カーテンとは違う障子の魅力を、素敵な障子越しの景色を見ながらお伝えしましょう。
障子の魅力とカーテンとの違い
なんといっても、障子には張替えのたびに新品同様の清潔感がある!!
真新しい張替えたばかりの障子、これ以上はないくらい気持ちいいですよね!
少なくとも年に1度か2度は張替えをする手間があっても、
この清涼感と満足感はカーテンでは味わえない喜びです。
またカーテンは部屋のホコリを吸っているので、
動かすとホコリが立つことは否めません。
その点、障子は桟の掃除をこまめにやれば動かすたびにホコリが立つという
ことにはなりにくいですね。
また、結露をした窓と接触してしまって、カビになってしまうのも
カーテン。洗濯機で洗えるカーテンもあるので、カビやホコリを
何とかして取り除きたいものですね。
ただ、風がカーテンを揺らす景色、これはなかなか良いものです。
障子にはない、風の動き目が見えてわかることができるものだと思います。
障子の断熱と防寒効果をカーテンと比べると?
日本家屋はすきま風が入って寒いというイメージがあるようです。
確かに障子は紙ですから、見た目もどちらかといえば涼しげな印象かも。
ところが、実はカーテンよりも障子の方が断熱性に優れ、
防寒効果も高いのです。
まず、障子は四方を木枠で囲まれていますから、透き間風が入りにくいですね。
カーテンは上下左右にどうしても透き間があるので、外気が出入りしやすいものです。
障子には断熱障子というものがあります。
障子紙が特殊不織布でできており、通常の障子紙より破れにくく、
断熱性と通気性に富んでいるのです。
夏場の陽ざしを遮って、室内の冷えた空気が外部に逃げにくくなりますし、
また、冬には部屋の中の暖かい空気は外に出にくいので
節電アイテムとしても話題です。
他には、紙の間にアルミニウムを挟みこんで、光を通しにくく破けにくいもの、
三層構造で結露防止と冷暖房効果があるものなど、
ただものではない障子紙がたくさんあるのです!
カーテンが本領発揮する機能としては、障子にはない遮光性や
紫外線の防止、防炎効果が挙げられるでしょう。
障子越しの景色はそれだけでサマになる
10代の若い人に障子のある和室のイメージは?と聞くと
高級感がある!と即答してくれました。
清潔感があって、障子越しの光の具合がなんとも
良いそうです。
そう、障子越しの光と景色はどこを切り取っても絵になるような気がします。
だから冒頭で挙げたような画家達が障子越しの作品を世に残しているのでしょう。
子ども達が年末に障子張りに大喜びしているのも、日本の良い風景だと思います。
そうそう、障子の良い所、張替えの時にブスブス指で指しまくるという
最大のお楽しみがありましたね!
コメント