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能の演目『杜若』の見どころはここ!伊勢物語が題材の恋物語


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能の演目『杜若』は

その季節感を感じるかろやかな舞や

『伊勢物語』の珠玉の言葉がちりばめられた

詞章の美しさなど、

見どころの多い鬘物の名曲です。

 

『伊勢物語』の第九段を題材とした物語で、

杜若の精が、

業平の恋の一代記を旅の僧に語るという、

構成簡潔な演目といえます。

 

物語に動きがあまりないことがかえって、

舞やその謡、能面や装束の美しさを

存分に味わえるといえるといえるでしょう。

 

初夏を感じる濃紫の杜若に思いを馳せる

能の演目『杜若』 をご紹介します。

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杜若のあらすじは?題材は伊勢物語!

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出展:http://teppou13.fc2web.com/hana/narihira/ise_story.html

 

さっそく、伊勢物語が題材となっている、

能の演目『杜若』のあらすじを

ご紹介いたします。

 

旅の僧が、三河の国のとある沢辺にて、

美しく咲き競う杜若を眺めていると、

一人の女性が現れて、

 

ここが『伊勢物語」で在原業平が

「唐衣 着つつ馴れにし 妻しあらば

はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ」

と詠んだ、名所八橋だと語ります。

 

僧を自分の庵に案内したその女性は

和歌に詠まれた

二条后の高子の唐衣と

業平の冠をつけて現れます。

 

驚く僧に、

自ら杜若の精だと名乗る女性は、

業平が極楽の歌舞の菩薩の

生まれ変わりであったと告げます。

 

業平が詠む和歌によって

草木までもが仏縁を得られたと喜び、

報恩の仏事をと願います。

 

そこで僧が経を唱えると、

杜若の精は美しい舞を舞いつつ、

初冠より東下りに至る

業平の恋の様々を語り、

業平が男女の縁を取り持つ神であったと

明かします。

 

見事な舞を舞った杜若の精は

夜明けとともに姿を消していきました…。

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杜若の見どころはここ!動画も紹介!

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出展:http://konanboy.exblog.jp/11611084/

 

『杜若』は、『伊勢物語』の

第九段「東下り」を軸とする能で、

旅の僧に教える形で

『伊勢物語』の業平の恋の一代記を

詠み説いています。

 

構成簡潔ではあるものの、

その詞章は『伊勢物語』の珠玉の言葉が

巧みにちりばめられていて、

印象的で覚えやすい謡であるともいえます。

 

また上ゲ端(シテ謡)の二度ある

本格的な二段グセの曲舞

太鼓の入る華やかな曲、

囃子にのったかろやかな舞も見どころです。

 

謡、舞、装束や面など、

見どころのつきない鬘物の名曲といえます。

 

全体の流れを追った動画を見つけましたので、

どうぞご参考になさってください。

風祈能  『杜若』

 

杜若の小書を解説!恋之舞などの演出も見どころ!

 

小書とは、

特別な演出をする場合の書き出しですが、

ここでは『杜若』の小書

「恋の舞」について解説します。

 

「恋の舞」では序の舞の途中で

橋掛りのほうへ行き、

右の袖を頭に被いて

沢辺の杜若を見込む型が入ります。

 

笛の音階もやや調子が高くテンポも速い

盤渉(ばんしき)調に上がることがあり、

さらに情感を高めます。

 

そしてこの一点に情念を集中させるため、

長い謡の部分を抜き、

舞を中心とした構成にすることも多いようです

 

【関連記事】能の演目『融』の詞章を紹介!見どころの小書って何?

 

杜若は能装束も見逃せない!

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出展:http://culturecity-niigata.com/event/424

 

能の演目『杜若』では、

絽の薄地に金糸や色糸で模様を織り出した

長絹という装束を用います。

本来若い女性には赤を用いるものですが、

『杜若』では、

杜若の花にゆかりの

紫の長絹が多く用いられます。

 

また面は、

小面、若女、孫次郎、深井など、

主に若い女面から選択されます。

 

業平の透額の冠を頭に、

美しい長絹の装束を纏う女の姿は、

それだけで絵になります。

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杜若の謡の詞章の一部を現代語訳付きで紹介!

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出展:http://www.new-kyoto.com/2007hana/big207hana_51.htm

 

鬘物の名曲『杜若』の謡の中で、

外すことのできない

「かきつばた」を詠んだ場面の詞章を、

現代語訳付きでご紹介いたします。

 

杜若の精:

 

伊勢物語に曰く

此処を八橋と云ひけるは

水行く川の 蜘蛛手なれば

橋を八つ渡せるなり

 

その沢に

杜若のいとおもしろく咲き乱れたるを

 

或人“かきつばた”と云ふ五文字を

句の上に置きて、

旅の心を詠めと言ひければ、

 

「からころも

きつつなれにし

つましあれば

 

はるばるきぬる

たびをしぞおもふ」

 

これ 在原業平の、

この杜若を 詠みし歌なり

 

 

《ここの沢は杜若の名所。

伊勢物語にあるように、

ここを八橋というのは、

川が蜘蛛手のように八方に分かれ、

橋を八つも架けているからです。

ある人が

“か・き・つ・ば・た”の五文字を頭にして

旅の心の歌を詠めと言ったので、

「美しかった”か”ら衣よ、

何度も”着”たので萎えてしまった

衣の”つ”まよ

そのつまのように長年連れ添った妻を

故郷に残しているので、

”は”るばると来てしまったこの”た”びが、

いっそうつらく思われるよ」と、

 

詠みました。

これは在原業平が、

この八橋の杜若を詠んだ歌です。》

 

杜若の精は旅の僧に、

思いを込めて杜若を眺めて欲しいと

望みました。

 

 

まとめ

 

高校時代に必死で覚えた

『伊勢物語』の第九段、

「むかし、おとこありけり。

そのおとこ~・・・」

 

また「かきつばた」のくだりも、

教科書で読んだな~。と、

懐かしく思いながら文献を眺めていました。

 

『杜若』は詞章も季節感あふれていて、

本当に美しく、

ゆっくりと能の美しさを

堪能できる一曲といえますね。

 

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