着物を購入すれば、必ずたとう紙に包まれて届けられます。
たとう紙にくるんだまま、着物を箪笥にしまっている
ご家庭が多いのではないでしょうか?
着物の保管にたとう紙は、
どんな役割をしているのでしょうか?
着物の保管にはたとうしが必需品!
たとう紙とは、畳紙とも書きますが、
厚手の和紙に渋や漆などを塗り、
三つ折にした後にその端を折り曲げることで
中のものが落ちないようになっていますね。
たかが紙とは言わせない!たとうしが必要な理由とその効果
なぜ、着物はたとう紙に包んで保管するのでしょうか?
たとう紙は、和紙でできているので、通気性がよく
カビの発生を防ぐことができます。
また、和紙独特の表面の凹凸が
中にしまった着物の「滑り止め」にもなり、
シワの防止になるのです。
箪笥に何枚か重ねて着物を保管する場合なども、
たとう紙に包んであるほうが、
出し入れがしやすいですよね。
たとうしの使い方は?
最近のたとう紙は、和紙でなく、
洋紙できているものもあります。
ツルツルした洋紙では、通気性や滑り止めの効果が
期待できません。
和紙のたとう紙で着物を包みましょうね。
古くなったたとう紙は、汚れが出ていたり、
紐を張り付けていた糊が変色したりすることがあります。
適宜、新しいたとう紙に交換しましょうね。
知っておきたい!着物を美しく保管する手入れの仕方
着物は、生涯かけて楽しめる衣類ですね。
正しい保管方法をマスターして、
長い間美しい着物を楽しみましょう。
まずは正しいたたみ方をマスターして!
まずは、正しいたたみ方をマスターしましょう。
1. 衿を左にして広げ、下前身頃の脇縫いを折ります。
2. おくみを衿肩あきから裾まで折り返します。
3.衿の肩山のところから斜めに中に折り込んで、
両側の衿を合わせます。
4.上前の脇縫いを下前の脇に重ねて、
背縫いをきちんと折ります。
5.上側の袖(左袖)を、袖付け線より
少し身頃に入ったところで折り返します。
下側の袖は身頃の下に折ります。
6.身頃を衿下から二つに折ります。
文字で説明すると難しそうですが、
慣れてくれば簡単。
基本は、縫い目や折り目にそって
元のように畳めばよいのです。
折り目がいつもと違うところに出るようなら、
それは間違ったたたみ方ということです。
収納ケースは桐箱がおすすめ
着物収納に、プラスチックの衣装ケースを
使っている方も多いでしょうが、
やはり、桐の箱がお勧め。
桐という素材は、湿気が多いときは湿気を通さず、
乾燥しているときは適度に湿気を通す
という特徴があり、
昔から着物の保存に重宝されてきました。
加えて、防虫効果もあるのです。
ぜひ、桐の箪笥や衣装箱などを
活用してください。
防虫剤は複数種類使用しないのが原則
古い着物を取り出すと、
ナフタリンの「ツン」と来る臭いが
鼻につくことはありませんか?
今は、防虫剤も進化して、
微香・無香のものなども揃っていますね。
ただし、数種類の防虫剤を使うと
化学反応を起こすことがあります。
シミや変色の原因になるので、
着物用の防虫剤を1種類だけ使いましょう。
直接着物や帯に触れないよう、たとう紙の上から、
引き出しの4隅に入れましょう。
着物を湿気から守る方法!保管場所はどこがいい?
着物に、カビは大敵。
なるべく湿気が少ない場所で保管しましょう。
桐の箪笥に入れるのがお勧めですが、
桐箪笥がなければ、プラスチックよりは木製の素材を選び、
乾燥剤を適宜、入れるとよいでしょうね。
そして、お天気のよい日に、年に数度は虫干しをして、
湿気をとばすように心がけたいですね。
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