謡曲「龍虎」をもとにした舞踊です。
1951年、坂東蓑助(今の巳之助の祖父)と
實川延若によって、初めて演じられました。
あらすじ
天の王者の龍と、地の覇者である虎の争う様子を
舞踊で表現しています。
力の伯仲した龍と虎の激しい戦いが繰り広げられます。
低く響く太棹三味線の竹本の演奏にのって、
両者とも、
最後は、毛を振り激しく力強く、
戦い続けます。
しかし、勝敗は決まらず、
龍は雲の中へ、虎は洞窟へと去っていきます。
みどころ
若手の役者が激しく踊り合うのが見どころ。
荒々しくて、かっこいい踊りです。
その激しさゆえか滅多に上演されない演目です。
過去10年間で上演されたのは2回だけ。
幸運なことにその2回とも、私は拝見しました。
2008年11月は、新橋演舞場で 龍が、今話題の愛之助。
それに対し、虎は獅童。
脂がのり始めた二人の役者が、
力と力をぶつけあう激しい踊りでした。
2回目は、2014年8月 歌舞伎座の納涼歌舞伎で、
龍が獅童、虎が巳之助。
前回の上演時と比較し、
貫禄がついてきた獅童の龍に対し、
若き巳之助の虎がしなやかに戦いを挑む
といった構図でした。
巳之助にとっては、祖父に所縁の演目ですから、
気合が入ってたように感じましたね。
さて、次はどんな若手俳優がこの舞踊に挑むでしょうか?
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